腎臓内科
Nephrology
慢性腎臓病(CKD)は一度なってしまうと腎臓移植を行う以外は生涯透析療法を続ける必要がある重大な病気です。しかし、腎臓病の初期は健康診断などでタンパク尿や血尿の指摘を受けるだけで、痛みなどの自覚症状はほとんどなく、そのままにされてしまう例が思いのほか多いのです。しかし、腎臓病の治療は初期こそが肝心です。専門医による効果的な治療や、食事・運動療法などの生活習慣の改善で、腎臓病が慢性化するのを防いだり、可能な限り遅らせたりすることができます。腎臓に関して気になることがあったら迷わず専門医のいる病院・クリニックへご相談ください。
外来受付時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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午前8時40分~11時45分 | ● | ー | 〇 | ー | ー | ● |
午後14時30分~16時30分※ | ● | ● | 〇 | ー | ー | ー |
腎臓内科は火曜(午前)、水曜、⽊曜、金曜、⼟曜(午後)、⽇曜、祝⽇は休診です。
〇…毎週水曜日の午前・午後は専門医による糖尿病専門外来の診療となります。
※水曜日の糖尿病専門外来のみ午後の受付時間が17時30分まで
腎臓は血液をきれいにするフィルターの役割を果たしている臓器だということはご存知の方も多いのではないでしょうか。この腎臓が血液をきれいにする力が衰えたり、失ってしまったりすると、人は健康に生活することができません。この状態を私たちは腎臓病と呼んでいます。また、腎臓病には急性と慢性とがあり、急性腎臓病は治療によって改善しますが、慢性腎臓病(CKD)は一度なってしまうと、腎臓の機能を取り戻すことはできないといわれています。そして慢性腎臓病に至った患者様は、血液透析を継続的に行って、日常生活を送ることとなります。
腎臓機能の状態はG1(正常・高値)~G5(末期腎不全)までの5つのステージに分かれていて、さらにG3の段階はG3aとG3bに分かれています。この腎臓機能の状態は糸球体濾過量(GRF)で判断されます。この値が90以上ならG1、90未満60以上でG2、60未満45以上でG3a、45未満30以上でG3b、30未満15以上でG4、15以下ならG5と分類されています。このGFRの指針となるのが血液中の老廃物の一種である血清クレアチニン値なのです。
GFRが15〜30、つまりG4(高度低下)に至ってしまった場合、具体的に腎代替療法を検討する必要があります。腎代替療法には、透析療法と腎臓移植があります。また透析療法には血液透析と腹膜透析があります。血液透析とは、血管から体外に血液をとりだし、透析器(ダイアライザー)を用いて血液を浄化し、浄化した血液を体の血管に返します。透析器は人工膜でできた細い管が束ねられて構成されていています。その膜は腎臓の糸球体に似た機能を果たします。その細い管の内側は血液が流れ、外側は透析液が流れ、血液と透析液が膜をはさんで体に必要なものと要らないものとを拡散とろ過により、物質交換することで血液が浄化されるのです。
健康診断などで、蛋白尿や血尿を指摘を受けると、特に体調の異変を感じていなくても、腎臓に何らかの異常が出ていることが考えられます。GFRの測定結果が90以上で正常な場合でも、蛋白尿や血尿が続いていたら初期の慢性腎臓病の可能性が疑われますので、さらにスクリーニング(検尿、採血)を行い、必要に応じて尿管、膀胱、前立腺を診るための画像検査(CT検査、MRI検査、エコー検査など)が行われます。エコー検査は当院で、CT、MRI検査は埼友草加病院で可能です。
腎臓病の治療では、食事療法やお薬で、残された腎臓のはたらきをなるべく長持ちさせることが基本です。また過度の運動負荷は、腎臓に負担となり病状を悪化させることがありますので、ある程度の運動制限は必要となります。無理をしないできちんと休養をとることも重要です。
⽷球体疾患:急性⽷球体腎炎、慢性⽷球体腎炎(IgA腎症、膜性腎症など)、急速進⾏性⽷球体腎炎など
ネフローゼ症候群
尿細管・間質性腎疾患
全⾝疾患に続発する腎疾患(ループス腎炎など)
急性腎不全、慢性腎不全
遺伝性疾患(多発性嚢胞腎、アルポート症候群、Fabry病など)
⾎液透析などの⾎液浄化法の適応とされる疾患
⾎漿交換や吸着療法の適応となる疾患(家族性⾼脂⾎症など)
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